デスマーチの誤用や誤認について
某所でデスマーチについて議論しました。その時点ではいくつか私の誤認もあったので、改めてデスマーチについて考えてみます。
個人的な意見としては、みんな「デスマーチ(゚∀゚)」と言いすぎると思っています。
なお、このエントリのBGMはマイ・ケミカル・ロマンスの「ザ・ブラック・パレード」で・・・
■個人的なデスマーチの定義(注:これはマチガイです)
デスマーチとは、ソフトウェア開発における悲惨なプロジェクトのメタファーです。メンバーに極度な負担を強い、かつ成功する確率が低い状況を、「死の行進(デスマーチ)」と呼びます。
後で調べて間違いだと気づいたのですが、個人的にはデスマーチの定義を次のように考えていました。
- これはデスマーチである
- 仕様が発散し、プロジェクトが収束する可能性が無い。仕様変更が多発し、つくれどもつくれども楽にならり。
- 品質が発散し、やはりプロジェクトが収束する可能性が無い。バグがバグを呼び、治せども治せども楽にならざり。
- これはデスマーチではない
- 単に、見積り・計画・メンバー・設計などに大きな間違いがあるため、期間内・コスト内に目標としたシステムを完成する可能性が低い為、ハードな労働を強いられている状態。
- プロジェクトの後期に大幅なメンバーの追加などを行った結果、コミュニケーションパス数が爆発し、混乱が発生し、結果として非常にハードな労働を強いられる状態。
■真デスマーチの定義
改めて調べると、デスマーチの定義はこんな感じです(Wikipediaより)
- 公正かつ客観的にプロジェクトのリスク分析 (技術的要因の分析、人員の解析、法的分析、政治的要因の分析を含む) をした場合、失敗する確率が50%を超えるもの
- 与えられた期間が、常識的な期間の半分以下である
- エンジニアが通常必要な人数の半分以下である
- 予算やその他のリソースが必要分に対して半分である
- 機能や性能などの要求が倍以上である
- これはデスマーチである
- 公正かつ客観的にプロジェクトのリスク分析 (技術的要因の分析、人員の解析、法的分析、政治的要因の分析を含む) をした場合、失敗する確率が50%を超えるもの
- かつ、上記の状況に対して適切な対策を実施する前の状態
- これはデスマーチではない
- プロジェクトを成功させるために、不適切な労働を強いる状況 ( それは組織としてはダメですが、デスマというわけではない )
- よくわからないが、うまくいっていないプロジェクト
みんな「デスマ」「デスマ」と言いすぎだと思っています。
「お前らに本当のデスマーチを思い知らせてやる!」
これはうそです。私もこんなデスマーチには参加したことはありません。キツイプロジェクトはありますけどね。
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