水曜日, 9月 26, 2007

刀を抜かずに相手の心を斬る

イキナリなタイトルですが、ソフトウェアテストの権威である電気通信大学の西康晴先生の言葉です。プロジェクトがテスト局面に入ると、常にこの言葉を反芻しています。というわけで、ちょっとご紹介してみます。

テストの達人は開発の達人である
  • 達人は、間合いを掌握する
    • 網羅することで、抜けやモレ、思いこみによるバグを無くす
    • 品質とは何か、を広く考えてユーザの満足度を向上する
  • 達人は、一刀両断にする
    • バグの出やすい弱点を把握し、改善する
  • 達人は、道具の手入れを欠かさない
    • 開発の最初からツールを考慮し、骨の髄まで使いこなす
  • 達人は、型に始まり型を崩し型に戻る
    • 技法の原理原則を理解し、最大限の効果を発揮させる
    • きれいな設計・実装のソフトウェアは、テストも楽である:テスト容易性設計
  • 達人は、気配を感じ取る
    • バグやリスクが発生する前に予兆を検知し未然防止する
  • 達人は、鍛錬を欠かさない
    • 現状に満足せず、常に問題点を探し改善するとともに、勉強を欠かさない
  • 達人は、達人を知る
    • 自分からレビューをしてもらい、良いコードを読み、コミュニティに参加する
  • 達人は、刀を抜かずに相手の心を斬る
ソフトウェアテスト技術 経営情報学会第三回情報システム工学研究部会 資料より (c)西康晴
コーディングテクニックや言語知識は、進歩が早い為にキャッチアップし続けるのはかなり難しい。しかし、テスト技術はそれよりももっと普遍的なものであると思っています(自動テストとかの話題は別)。テスト専門家でなくても、システム開発を行うPMやSEはぜひとも押さえて欲しい所。上記リンクの資料はまとまっているので、読んでみてもよいかもしれません。

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