水曜日, 9月 19, 2007

バリューアップ手法

日経SYSTEMSを定期購読しているのですが、時折(というかしょっちゅう)様々な広告や小冊子が同梱されてきます。ほとんどは捨ててしまうのですが、たまたま保存していた「ソフトウェア開発のパラダイムシフト~Visual Studio Team Systemで実現するバリューアッププロセス」の冊子を読んだらけっこう面白かった。

冊子と同等の内容の文章は@ITのサイトでも読むことができるようです。

ここでは「バリューアッププロセス(またはバリューアップ手法)」と名づけているのですが、このネーミング自体が失敗のような気がします。要は、システム開発において計画ベース(プロジェクト開始時における仕様の実現をゴールとしてタスクを実施する)ではなく、システムの提供する価値ベースで行う反復開発のことを、バリューアッププロセス(バリューアップ手法)と呼びたいようです。

マイクロソフトでは、このバリューアッププロセスをMSF(Microsoft Solutions Framework)にて実現しているということ。MSFには、ライトウェイトのfor Agile Software Developmentと、CMMIレベル3に対応した for CMMI Process Improvementの二種類が用意されているようです。
フレームワークの詳細までは確認していないのですが、フレームワーク自体はMicorosoft製品を利用する前提となっているわけではないようです。もちろん、バリューアッププロセスを最適化するための各種メトリクスなどは、VisualStudioTeamSystemを用いれば取得できるようですが、方法論とツールはきちんと分離されています。
古典的なプロジェクトマネジメント アプローチおよび 「ウォーターフォール」ソリューション提供プロセス モデルは、IT プロジェクトにおいては一般的ではない、他の産業のような水準の予測可能性を前提としています。しばしば、プロジェクトの結果も提供手段もよく理解されておらず、探査がプロジェクトの一部となってしまいます。組織はIT 投資のビジネスへの影響を最大化しようとすればするほど、新しい領域への冒険を行います。この新しい領域は本質的に不確実であり、新しいニーズや方法における探査や実験の結果によって変化します。不確実性が存在するにもかかわらず確実性を要求したり望むことは、少なくとも非現実的であり、
せいぜい機能不全です。
俊敏であり続け、変化を予期する:Microsoft Solutions Framework WhitePaper v3

現在私が担当しているプロジェクトは、.NET開発でもないですし、VisualStudioも利用していないのですが、ちょっとMSFを勉強してみようかなぁ、と思いました。

Visual Studio Team Systemで実践する―成功する開発プロジェクト運営のために
Sam Guckenheimer Juan J.Perez トップスタジオ
日経BPソフトプレス (2007/02)
売り上げランキング: 217632

0 件のコメント: