月曜日, 2月 18, 2008

マリン・コンセプト 正しく確実に伝える

最近ちょっとクルー・リソース・マネジメント(CRM)に興味があり、「機長のマネジメント」という本を読みました。

CRMとは航空機パイロット(クルー)向けの学習プログラムで、『利用可能なすべてのリソースを、最適な方法で最も有効に活用することにより、クルーのトータルパフォーマンスを高め、より安全で効率的な運航を実現することを目的とする考えかた』という定義です。ITプロジェクトにおいても、チームのトータルパフォーマンスを高める事は大きな課題なので、いろいろと参考になりそうなアイデアがたくさん詰まった本でした。

機長のマネジメント―コックピットの安全哲学「クルー・リソース・マネジメント」

さて、CRMそのものも大変に興味深いのですが、今回は本書で知った『マリン・コンセプト』がとても便利だったのでこれを紹介してみようと思います。

マリン・コンセプト

  • 海軍において、確実に指示を行い、誤謬なく伝達するための手法です。
  • 基本ステップは次の通り
    • 発信者が「指示」を出す (ex.全速前進!)
    • 受信者は指示を「復唱」する (ex.全速前進!)
    • 発信者は復唱内容を確認し、誤謬無く伝達されたことを確認する。
    • 受信者は指示を実行し、変更を加えた場合はそれを合わせて報告する (ex.全速前進 よし!)
  • 双方向(2ウェイ コミュニケーション)で確実性が高い。
  • 迅速である。
非常にシンプルかつ、あたりまえな内容ですが、個人的にはハッとしてしまいました。
最近はメールやメッセンジャー、チャットなど多種多彩なコミュニケーション手段が多彩になっていますが、その割に「正しく誤謬なく指示を伝える」こともしばしです。
特に、テキストベースの電子メールなどでは、コピー・ペーストによって(理解できていないのに)返信されてしまい、結果として指示が失敗するということも考えられます。

というわけで、個人的には重要な指示は、
  • メール または 電話で連絡する (ex. AとBを操作して結果CがDかを確認してください)
  • 誤謬無く伝わったか、電話などで確認する (ex. AとBを操作して結果CがDかを確認します、と言ってもらう)
  • 実施結果を、電話などで確認する (ex. AとBを操作しました。結果はC'でDと一致しました。OKでした。と報告してもらう)
となるように心がけている今日この頃です。

参考
操舵號令及針路呼稱法

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