木曜日, 8月 30, 2007

日経SYSTEMSの記事についての感想をたんたんと記録してみる(9月号)

現在私は日経SYSTEMSを個人で定期購読しています。日経SYSTEMSの前身である日経ITプロフェッショナルという雑誌から継続していますが、システム開発全般の話題を取扱っているのでなかなか便利です。

というわけで、今月から、たんたんと最新号の目次と感想を記録してみたいと思います。
自分のための備忘という意味もありますが、以前に所属していたプロジェクトで似た事を行っていた事があり、それは自分にとってもチームにとってもとても良い経験だったのです。この話はまた別の機会に書こうと思います。

■日経SYSTEMS9月号 (青字が感想)

  • 特集1 ITエンジニアが取り組む 内部統制
    • 自分の現在のプロジェクトは比較的無関係ですが、顧客が内部統制対応した場合のSIer側の影響ということを平易に知ることができて良かったです。
    • 特に変更管理の取扱いについては、顧客から指摘(依頼)される前に知っておくのが重要かなぁと。というわけで過去に参加した(影響のうけそうな)プロジェクトの後輩にお知らせしてみたりしました。
  • 特集2 プロジェクトの根回し術
    • この手のテクニック記事は微妙なので流し読み。そういえば積読になっているデル・カーネギーの「人を動かす」をそろそろ読まないと……
  • 検証ラボ データセンターのセキュリティ検証実験 外部から攻撃して脆弱性チェック、1万項目の約1%に問題見つかる
    • かなり興味深い記事です。データセンター事業者に対してセキュリティ診断サービスの提供会社が「攻撃チーム」を組成してセキュリティチェックを実施。その顛末が書かれています。「ヤシマ作戦」と呼ばれる擬似攻撃は運用メンバーには知らされず、はたしてメンバーは攻撃に気づくのか。結果として発見された脆弱性についても勉強になります。なお、次号に脆弱性対策の有効性をチェックする「オデッサ作戦」の記事が載るそうです。これはちょっと楽しみ。
  • プロダクト賢者の選択 SAN ストレージ 仮想化やiSCSIへの対応進む
    • 以前の案件で調査したことがあったので、さらっと流し読み。とはいえ、お客様から質問されることもあるので概論を知っておくのは重要かなぁ~。ハードウェアベンダさんの資料だと、なかなか判り難い事もあるのです。
  • 絵で見るテクノロジ マルチコア CPUのアーキテクチャ革命、「周波数向上」から「並列処理」へ
    • 最近デュアルコアというような単語もよく耳にしますが、初めてちゃんと理解しました。
  • 事例に見る 問題解決の軌跡
    • CASE 22 日本コムシス 運用保守がIT業務の7割に達す、アウトソースで2割以下に
      • アウトソースをキッカケにSLAを作成、この過程で問題を解決という話。とはいえ、SLAは本気でやると非常に厳しいので、どれくらいコストをかけるかというところが勘どころなような気がします。
    • CASE 23 シャディ 既存システムと計算結果が違う、1行単位でロジックを追跡
      • 要求考古学的な事例ですね。基幹系の細かい仕様が設計書に反映されず、更改で漏れるというパターンは今後も非常にたくさん出てくる問題だと思うので、効果的な対策を考えていかなければいけないと感じています。
  • 特別レポート X-over Development Conference 2007の見どころ
    • 9/7のカンファレンス説明。興味深いセッションも多いのだが、残念ながら夏休みで参加できず。クロスオーバーという視点は好感。ぜひ一発で終わらずに継続してほしい。
  • 連載講座
    • [技術・製品スキル]
      • システム基盤きほんのき 【最終回】 ケーススタディ/要素技術の活用法がカギ、ショッピング・サイトの基盤を作る
        • 最後に「システム基盤をうまく構築するための3か条」という項があり、そこに書いてある「第2条 敵を知り己を知ること」が良い。ここでいう敵は業務アプリケーションの事w。
      • Windowsサーバーなぜこれができない 【最終回】 クライアントの設定管理/Active Directoryは割と煩雑、効率的な設定を押さえよう
        • 興味の範囲外。パスです。
    • [システム構築スキル]
      • 教えて!上流工程 【最終回】 ~ 基本設計編3 ~ データベース設計/コミット間違うと不整合にも、アクセス設計でデータ守る
        • 特に目を引くものは無し。手堅い内容です。
      • 図解で磨くプロマネ技術 【最終回】 品質評価報告書/報告書の表現、数字、項目から、担当者のごまかしを見抜く
        • 苦い・・・苦すぎる・・・内容です。ごまかしを見抜くポイントを容赦なく指摘しています。まぁ、顧客に指摘されるよりは良いですが、勉強になります。
    • [ビジネススキル]
      • コミュニケーション・スキル再入門 【最終回】 チーム内に相乗効果を生み出す/メンバーの個性を知り、自由な発想をチームの強みに
        • キーワードは「ブレインストーミング」「TTW」「ソーシャルスタイル」「PCM」です。TTWはちょっとやってみたいと思わせるツール。ソーシャルスタイルとPCMは、以前より知ってはいますが実際の活用はちょっと難しい気がしています。
      • 現場で役立つ実践「会議術」 【最終回】 合意を形成する/要求・欲求の掘り下げで、皆が満足する案を探る
        • 納得感…会議全体を支配する雰囲気の醸成する方法が興味深い。
    • コラム
      • 永井昭弘のすごい現場 オンラインダウン発生!あの日、何もできなかった
      • 濱本常義のここが危ない! 情報に踊らされるな真贋見極める眼を養おう
      • 奥井規晶のエンジニアのコンパス 自らの価値を貪欲に高め幸せをつかみ取ろう
      • ココロとカラダの相談室 痛みを共有して仲間の死を乗り越える
        • さすがに仲間が死んだことはナイ・・・
      • ITエンジニア現代図鑑 第6回 「不注意 SE」現場に出ず事情も知らず、ユーザーの要求はねつける
        • ありそうな話です。でも、自分も「現場主義」のつもりであっても、いつこういった不注意に陥らないとも限らない、と自戒の念を込めて読みました。

水曜日, 8月 22, 2007

勉強ノート

結城浩さんの日記から。

勉強ノートを読み返す。勉強になる。 勉強ノートといっても、実際のノートではなく、 コンピュータのファイルになっている。 それをプリントアウトするのである。 最近は手描きの図をスキャナで取り込むようにもしている。 必要に応じてプリントアウトするのだ。 ちょっと出かけるときなどに勉強ノートをプリントアウトして ポケットに突っ込んでいく。 電車の中や、バスの待ち時間、食事をしている間などに、 その勉強ノートをちらちらと見る。 たいへん面白い。当然である。 参考書を読んで自分がなるほどと思ったことだけを抜粋しているからだ。 面白くないわけがない。濃縮なるほどジュースである。
結城浩の日記■濃縮なるほどジュース 2007年8月21日 21:53
私もここ数年、「勉強ノート」を取るようにしています。しばらくは紙のノートに書き込んでいたのですが、半年前からはGoogle Docsに移行しました。自宅でも職場でも、外出先でも閲覧できるのは便利です。

内容は結城さんと似ていますが、基本的には本や受講したセミナーやその他勉強した事の抜粋です。読書ノートとしては、目次を全て転記した上で、付箋を貼った箇所の内容を書き写しています。読書としてはちょっと効率が悪い(一度読んだ後、書き写しの作業が必要)のですが、ここまでやると、本自体を処分してしまえるのが良い点です。

基本的に本は手元には残しません。そもそも公立図書館で借りてくる事が多いのですが、購入したとしても、読了後はブックオフなどに売却してしまう性格です。まぁ、これは「世の中にはまだまだ未読のスゴイ本がある。よって、すでに読んだ本を読み返している暇はない」と考えているからなんですけど・・・・・・

金曜日, 8月 17, 2007

オープンコミュニティ

中部地方でJava-Edgeというコミュニティを立ち上げるなど、最近大活躍の、ちささんのBlogより。ちなみに私は応援するスタンスです。知人というだけではなく。

What's inspire me ?: 今日はすごく嬉しいことがありました。すごく小さいことかもしれないけど、私にとっては本当に嬉しいできごとでした。人と人、技術と技術、コミュニティとコミュニティがつながるって本当にすばらしい。 最近は、現実と理想のギャップに苦しんで、ほんっと毎日泣いてる(w
大多数の意見
- 現実・現場では役に立たない。
- 理想論だ。
- 説明責任を果たしていない。
ごく少数の意見
- ギャラもらってブログ書いてるんですか?
- ファンです。
- センスがあるよね。
実際にどんなことになっているのかはわからないのですが、批判的なメッセージもあるみたい。負けずにどんどん進んでいってほしいと思っています。

自分の周りを見渡してみると、社内も社外も比較的オープンコミュニティに開かれている感があるのですが、まだまだ世の中的にはそうではないんでしょうかね。

通勤時間の使い方

(これは携帯電話からの投稿テストです)

おはようございます。今日は通勤電車からの投稿です。せっかくなので、私の通勤時間の過ごし方をご紹介してみます。

■定番通勤アイテム
ipod
公立図書館で借りた本
携帯電話
ペンポッド(携帯電話のストラップに付けたミニボールペン)
ロディアのメモ帳

■過ごし方
バス待ち時間に携帯で仕事関係のメールチェック
バスの中で今日の日経新聞のポッドキャストを聞く
昼間にやるべき事を思い出したらメモ帳

電車の混雑がひどくなければ読書
ひどければ音楽を聞くか、ポッドキャスト。最近のお気に入りは日経ビジネスのものと、Listen-IT
スキマ時間には、はてなブックマークの注目エントリーをチェック。仕事に役立ちそうなものはあとで会社で見る。

あとはブログやメールに使うタネ文を入力。これは自分にメールしてPCで再利用。

火曜日, 8月 07, 2007

PFP関東ワークショップ#7に参加してきました

先週の金曜日に、PFP関東ワークショップ#7に参加してきました。PFPは、Project Facilitation Project(プロジェクトファシリテーションを推進する会)という、「プロジェクトファシリテーションとは何か、またそれをどのように実プロジェクトで実践できるかを考え、業界に普及させていくことを目的としている」コミュニティです。今回で通算3回目の参加となりました。ちなみに15分ほどの遅刻です。会議が長引いた……

というわけで、以下参加レポートです。

■「SPES2007」ワークショップ開催報告
ソフトウェアプロセスエンジニアリングシンポジウムに、PS研究会さんと共同で発表を行ったということで、PFPとしての開催報告とふりかえり・考察の発表がありました。PFP Wikiにもレポートがあがっていますが、外部から見たPFPについていろいろと興味深い話がありました。

PFPやオブジェクト倶楽部に代表される、Agileな雰囲気のコミュニティに参加をしたり、Engineer Mindなどの雑誌を読んでいる比較的若手~中堅のエンジニアにとっては、PFPで使われているツールやフレームワークは馴染みのものです。KPT(Keep Problem Try)をグループで考えまとめるという作業も、別に抵抗はありません。
しかし、これはあくまでコミュニティの中の話であって、SPES2007でワークショップを行うにあたっては、いろいろと苦労があったという話でした。PFP Wikiに写真が掲載されていますが、ワークショップ参加者は組織でプロセス改善を担当されている方ということで、平均年齢も高そう。

ついつい使い慣れているからといって、チームへの新しいツールの導入は相当に注意する必要アリ、というのが個人的な感想です。
ちなみにKPTをご存知無い方は、@ITのこの記事をご覧ください。

■「効果的な自己紹介をみんなで体験しましょう」
PFPのメインは参加型のワークショップです。というわけで、今回はあまのりょーさん・ふるふるさんによる「効果的な自己紹介」についてのワークです。

  • やったこと
    • 知らない人とペアになる(会話禁止)
    • 相手の名前やプロフィールを想像して紙に書く(3分)
    • 3分間集中して相手に自己紹介をする(質問不可)
      • 小まとめ
      • 白紙の状態から他人の事を考えるのは非常に難しい(時間も長く感じる)
      • プロジェクトでは長期間メンバーと過ごす。お互いを知るために「自己紹介」にもっと時間をかけてもいいのでは?
    • 偏愛マップを使った自己紹介
      • テンプレートを使って偏愛マップを書く(15分)
      • 偏愛マップを使った自己紹介(10分)
    • 偏愛マップを使った自己紹介まとめ
      • カラフルにすると楽しい!
      • 相手に短時間で共感できる
      • 知られたくない事は書かなければよい
      • プロジェクトのwikiなどにアップしておけば後で参加するメンバーにもよい
    • 良い自己紹介の方法のグループディスカッション(15分)
    • 発表(15分)
偏愛マップとは、自分について書いたマインドマップの一種です。齊藤孝さんの本が有名なので興味があればどうぞ。わたしは既読でしたが、自分で描くのは初めてでした。今回は初めての人でも偏愛マップを書き易いように、あらかじめ中央部分が書き込み済の用紙が配られ、これに書き加える形式となっていました。
作成時間は限られているので少し不安でしたが、はじめてみると意外に書き進むものです。私の偏愛マップはこんな感じになりました。

偏愛マップを使うと意外に浅く広くの表現になるので、自己紹介では意外な共通点やサプライズの演出ができるので、口頭での自己紹介にくらべてプレゼンテーションしやすいな、というのが感想です。

また、あたりまえですが描かれている、つまり「見える化」されているので、相手に合わせて戻ったり、先に進んだりがしやすい。

あまのさんのプロジェクトでは実際にキックオフで偏愛マップを使った自己紹介を取り入れているそうです。準備や導入は大変そうですが、プロジェクトメンバーは一定期間(下手をすると)家族より長くの時間を過ごすわけで、もっとお互いを知る事に手間と時間を掛けてもよいのかな、と考え初めています。

偏愛マップ―キラいな人がいなくなる コミュニケーション・メソッド
斎藤 孝
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